通信制高校についていろいろ調べていると、「通信制サポート校」という名前を良く見かけるようになります。
そのため、通信制高校と通信制サポート校は、名前が少し違うだけで同じようなものと勘違いされる方も多いのですが、実はまったく別のものなんです。
このページでは、通信制サポート校とはどのような学校なのかを紹介していきます。
通信制サポート校とは?
通信制サポート校というのは、通信制高校の勉強をサポートしてくれるところです。
通信制高校は、自宅での学習が基本で、自分のペースで勉強することができます。そのため、通学する必要もなければ、授業の時間割に縛られるといったこともありません。
しかしその反面、「レポートや課題が進まない」、「教科書の内容がわからない」といったこともあるため、途中でサボりがちになってしまい卒業までに時間がかなりかかっってしまったり、挫折して卒業できないというケースも少なくありません。
そのようなことにならないように、学習面や生活面のサポートを行うのが「通信制のサポート校」です。日々の学習はもちろん、いじめや不登校になってしまった方への精神面での支援も行っています。
ただ、あくまでサポートが目的で学校の認可も受けていないため、通信制サポート校だけでは高卒の資格を取得することはできません。通信制高校との同時入学が必要になります。
通信制サポート校の運営機関について
通信制サポート校は、学校教育法で定められたいわゆる「学校」ではありません。学習塾や予備校、教育関連の法人が運営しています。
そのため、運営元の方針や特色を活かしたサポート内容となっていることが多く、専門的な内容に特化したサポート校や大学進学を視野に入れたサポート校、精神的ケアに重点を置いたサポート校など特徴は様々です。
通信制サポート校のメリット
通信制高校をきちんと卒業できるように支援を行うサポート校ですが、サポート校に通うことでどのようなメリットがあるのでしょうか。
一人ひとりに合わせてサポートしてくれる
通信制高校は、レポートの提出、必要時間以上のスクーリング、試験を通じて単位の取得を行い、3年以上在籍することで「高校卒業」の資格を得ることができます。
ただ、このスケジューリングを一人だけで管理し、それを3年間こなすのは思いのほか難しいと感じる方も多いのではないでしょうか?
サポート校では、少人数制・担任制としているところが多く、個人の進行具合に合わせて対応してくれます。自己管理が苦手な方にはおすすめです。
精神面のケア
サポート校では、「不登校」や「いじめ」を経験した方でも通いやすいような環境を考慮しているところが多いです。
中には、教師自ら自宅へ行き授業をしてくれる場合もありますし、専門のカウンセラーが常駐しているところもあります。
自由な雰囲気の中で学べる
サポート校は基本的に通学となりますが、その雰囲気は自由度が高い場合がほとんどです。その理由は「まずは通学することが大事」と考えているからです。
中には制服が用意されているサポート校もあり、髪型に制約がない場合やアルバイトも支障がない程度には自由といったところも多いです。
興味関心のある専門分野が学べる
専門分野に関しては、サポート校独自のカリキュラムがある場合がほとんどです。
例えば、美容師のコースやアート・デザイン専門のコースがあったり、プログラミングのコース、大学進学用コースなどあったりします。
高校卒業と同時に資格を取得したい場合や高校を卒業したらすぐに働きたいというニーズにも応えられる点は大きなメリットといえます。
通信制サポート校のデメリット
通信制サポート校はメリットばかりではなく、デメリットもあります。
別途費用がかかる
サポート校の費用は、通信制高校の費用とは別に必要となります。登校の頻度によっても変わってきますので確認が必要です。
また、専門的コースによっては更に学費がかかる場合もあります。
サポート校によって得意分野が異なる場合がある
サポート校は、学習塾、予備校、教育関連の法人が運営しているため、運営元の特色によって得意な分野が異なる場合があります。
まとめ
通信制高校でもフォロー体制がきちんと整っている学校もありますので、無事に3年で卒業することはそれほど難しいことではないかもしれません。
しかし、しっかりとそのサポートを自己判断で利用できるのか?というと、中々難しいかもしれません。ちょっとつまづいて、そのままドロップアウト…、となるケースが多いのも事実です。
通信制高校と通信制サポート校は全く異なるものです。自宅で自分のペースで学習を進めるのは思いのほか難しいことです。
不安に感じる人にとっては、サポート校は大きな支えとなるでしょう。ただ、通信制高校にプラスしてサポート校に通うとなると、それだけ費用もかかることになります。
最初からサポートが手厚いとされる私立の通信制に通うか…、公立とサポート校を両立させるのか、公立だけで頑張ってみるか…
通信制サポート校を検討する前に、通信制高校を選ぶ段階で指導内容やサポート内容をよく確認しておくことが重要とえいます。
そのためにも、できるだけ複数の通信制高校に資料請求を行い、学校説明会にも積極的に参加することをオススメします。