通信制高校の公立と私立の違いについて

通信制高校にも全日制高校と同じように公立と私立の学校が存在します。学費が違うのはイメージできますが、違いはそれだけではありません。

このページでは、「公立の通信制高校」と「私立の通信制高校」の違いについて紹介していきます。通信制高校を選ぶ際に、“何を重視すればいいのか？”に直結する内容にもなっていますので、是非参考にしてみてください。

学費が大きく異なる

通信制高校も全日制高校と同様に、公立と私立とでは「学費」が大きく異なります。

どのくらいの違いがあるのか？というと、私立の通信制高校の方が公立の通信制高校よりもおおよそ10倍以上学費が高くなります。

以下は、初年度にかかる公立と私立の学費の目安になります。

表を見ても分かるように、明らかに私立の通信制高校の方が学費は高額になっています。

ただ、安易に「学費が安いから公立にしよう！」と決めるのではなく、これから紹介します学費以外の違いにも注目してください。

サポート体制に違いがある

通信制高校は基本的に自学自習がメインですが、単位を取得することができず何年も在籍してしまうことになったり、卒業までに3年以上かかってしまうケースは少なくありません。

このとこからも、3年で卒業するにはサポート体制がとても重要な要素となります。

公立の通信制高校は、基本的に自分で学習の計画を立てて管理し進めなくてはいけません。そのため「基本的な学習力」「調べて解決する力」「自己管理能力」などが求められます。

もちろん、学習をしていて不明な点などあった場合は、スクーリング（授業）の際に質問することはできますが、公立の通信制高校というのは教員数も限られているため、細かい指導やフォローはあまり期待することはできません。

公立の通信制高校は、学費が安く、自由な時間が増える反面、卒業するには大きな努力が必要になるといえます。

一方、私立の通信制高校は、教員数も多く、サポート体制が整っている学校が多いです。

中には、不登校や対人面で不安を抱える生徒への心のケアをするためのカウンセラーが常駐している通信制高校もあります。

このように私立の通信制高校は、学習面はもちろんのこと、生活面や精神面に関してのサポートも充実していることから、公立の通信制高校に比べると卒業率が非常に高くなっていて、100%近い卒業率を誇る学校もあるくらいです。

学費は公立の通信制高校と比べると高額になりますが、近年ではその卒業率の高さから私立の通信制高校を選ぶ人が多くなっています。

スクーリング（授業）の日数が異なる

自学自習が基本の通信制高校にもスクーリング（面接授業）と呼ばれる、学校に登校して授業を受ける時間があります。中には、スクーリング自体が重荷になる場合もあるかもしれませんが、スクーリングは公立・私立問わず必須です。

このスクーリングについても、公立と私立の通信制高校では違いがあります。

公立の通信制高校は、スクーリングの日程が決まっていて、その学校のあらかじめ決められたスケジュールにあわせて登校しなければなりません。

一方、私立の通信制高校は、スクーリングの日程に幅があるため、自分の希望に合わせてスクーリングの回数を選択できる学校がほとんどです。

通信制高校によっては、まとめてスクーリングを行って単位を取得できる学校やインターネットの動画配信などを活用したメディア授業を行っている学校もあります。

個人の事情でスクーリングの時間が作れなかったり、スクーリングの時間を少しでも減らしたいという人はこのようなスクリーングを実施している学校を選ぶと良いと思います。

学べる専門分野が異なる

公立の通信制高校は基本的に普通高校の学習範囲になりますが、私立の通信制高校は通常の授業だけでなく、大学進学に向けたコースや音楽関係、芸能関係、美容関係、エンジニア、調理など、専門的な分野を学べるコースを用意している学校がたくさんあります。

高校卒業の資格だけでなく、卒業後に役立つ資格の取得も目指すこで、進路の幅が広がるのも大きなメリットと言えますし、モチベーションの維持にもつながります。

なお、専門コースの種類については、私立の通信制高校ならどこも同じというわけではなく、学校によって様々ですので、資料請求をして比較することをおすすめします。

まとめ

私立の通信制高校と公立の通信制高校の違いを紹介しました。

公立と私立では「学費」が大きく異なり、公立のほうが学費が安いとはいえ、公立の通信制高校で「高校卒業の資格を取る」ことは、思いのほか大変なのです。

そのため、3年で高校卒業を目指すなら、最初からサポート体制が充実している私立を選択したほうが良いかもしれません。

また、私立であれば、大学や専門学校へのステップアップも十分に考えられます。

自分は何を一番重視するのか？によって、公立か私立のどちらに通うのか異なってくるとは思いますが、いろいろな学校を比較することがとても大事になります。

通信制高校を選ぶ際は、一括資料請求のサイトを利用して、いろいろな学校のパンフレット取り寄せてしっかり比較検討してくださいね。