高校に進学する際ですが、学力が志望校に届いているかどうかを確認するための目安として「偏差値」という数値があります。
偏差値というのは、テストを受けた中で自分の学力がどの程度なのかを分かりやすく数値化したもので、平均は50となっています。
全日制高校では偏差値が学校ごとに明確に開示されていますが、通信制高校に関しても偏差値に違いはあるのでしょうか？
このページでは、通信制高校の偏差値について詳しく紹介していきます。
通信制高校の偏差値について
はじめに結論からいいますと、通信制高校には偏差値がありません！
全日制高校の場合は、中学生の段階で希望する高校に願書を提出し、入学試験や面接を受けて合格すれば入学するこできます。
そのため、志望校を選択する際は、自分の偏差値を参考にして合格する可能性がある学校を選ぶことになります。
対して通信制高校の場合は、中学校在学中や卒業見込みの人、卒業している人、それと同等レベルの学力がある人なら入学試験なしで入学することができる学校が多くあります。
入学試験がある学校でも、学力試験は行わずに面接と作文の提出となっているため、偏差値を割り出すのが難しいのです。
通信制高校が偏差値を出さない理由
全ての通信制高校に偏差値がないというわけではありませんが、公表している学校はほとんどなく、基本的に偏差値という概念はありません。
学力試験がないことから偏差値を出していないわけですが、偏差値を公表しない一番の理由は多くの生徒を受け入れるためです。
通信制高校の入学を希望する生徒の中には、中学時に不登校を経験したり、高校を中退してしまったなど、いろいろな事情を抱えている人もいます。
通信制高校の試験は、事情を抱えた人でも「高校卒業資格」を取得することができるように、落とすための試験ではなく、受け入れるための試験という意味合いがあるのです。
自分の偏差値を知りたいなら
通信制高校には基本的に偏差値はありませんが、大学受験をする上で偏差値というのは一つの目安になります。
そのため、今後大学へ進学するために通信制高校の入学とは関係なく、今現在の自分の学力がどれくらいのレベルなのかを知りたい人もいると思います。自分の偏差値を知りたいのであれば、予備校が行っている公開模試を受けてみると良いでしょう。
予備校が主催する公開模試というのは、大学を受験するときに現時点で合格に必要な力が身についているのかを確認することができる試験のことです。
基本問題から合否の分岐点となる問題まで幅広く出題されるので、どの程度理解できているのか測ることができます。
この試験を受けることで、自分の偏差値を間接的に出すことができるので、その数値を基準に進学する大学を決めることができるようになります。
通信制高校でも学力（偏差値）を上げることは可能？
大学進学を目指す上で非常に重要になるのが、通信制高校でも「学力（偏差値）を上げることができるのか？」ということです。
結論からいえば、通信制高校でも学力をアップさせることは十分可能です。
通信制高校の多くは少人数制を採用していて、基本的に生徒一人ひとりの学力にわせてカリキュラムを組んで授業を行ってくれます。
複数人の生徒を対象に限られた時間の中で同時に授業が行われる全日制高校では、授業の途中でついてくことができなくなったとしてもどんどんと先に進んでしまいます。
理解することができないままになってしまうことが挫折の原因になってしまうのです。
対照的に通信制高校は、自分の学力に合ったカリキュラムで授業を行ってくれるため置いていかれることはありません。ただ、学力が上がるかどうかは最終的には自分次第です。
やる気を出してしっかりと学習を進めていけば、苦手な科目についてはミスしがちなポイントを克服することができたり、得意科目であればより伸ばしたりすることができるので、効率的に学力をアップさせることができます。
逆に怠けてしまえばその分学習はどんどん遅れていくことになるので、いつまでも学力を上げることはできないからです。
通信制高校で偏差値を上げるためのポイント
小中学校で不登校を経験して勉強が大幅に遅れてしまっていたとしても、通信制高校で学力（偏差値）を上げることは可能であることはわかったと思います。
では、学力を上げるにはどうすればいいのか？、ポイントは以下の3つになります。
- 自分の学力に合わせた授業やカリキュラムを組んでもらう
- 自宅でしっかりと自学学習をする
- サポート体制がしっかりとしている通信制高校を選択する
通信制高校は、生徒一人ひとりに合わせて授業を行ってくれたり、カリキュラムを作成してくれるので、勉強についていけないといったことはありません。
授業については基本的に、レポート作成を進めやすく単位を取得しやすいように優しめの内容となっています。
学校によっては先生が2名体制だったり、個別授業を行ってくれる学校もあるので、出遅れたとしてもしっかりとバックアップしてくれます。
通信制高校だからこそのメリットを活かす
通信制高校は「自分のペースで学習できる」ことが最大のメリットでもあります。
自分に合った学習計画を立てて自分のペースで勉強ができるので、時間を有効に使いながら、苦手分野を集中して学習することもできます。
自分の計画通りに勉強することによって効率的に知識を身につけることができるので、学力アップにもつながります。
また、自分の好きな時間に学習をすることがきるののはもちろんこと、集中しやすい時間に一気に進めることもできます。
頑張り次第では全日制高校より大学進学を目指しやすい環境にあるといえます。
まとめ
通信制高校は全日制高校とは違い、基本的に偏差値というものはありません。
入学試験がない学校が多く、さまざまな事情を抱えた人が高校卒業の資格を取得することができるように広く間口が開かれています。
ただ、偏差値がないからといっても、高卒の資格はもちろんのこと、全日制高校と変わらず大学進学を目指すことも可能です。
頑張り次第で大きく学力（偏差値）を伸ばすこともできますし、通信制高校のメリットを活かせば、全日制よりも受験勉強に受験勉強に専念することも可能です。
通信制高校の中には大学進学をサポートしている学校もありますので、学校選びの際はしっかり比較検討してくださいね。
